独立・フリーランス

【保存版】マーケターが独立・開業前にやることリスト|40歳で会社を作ったぼくが「先に知りたかった」全部

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40歳のとき、ぼくは会社員をやめて、tiny合同会社という自分の会社を作りました。独立して数年たった今だから言えますが、準備の8割は「開業手続き」ではなく「開業してから困らないための仕込み」でした。ここを知らずに飛び出すと、必ず最初の数か月で消耗します。

この記事は、独立を考えているマーケターやフリーランス予備軍に向けた「やることリスト」です。ぼくが実際につまずいたところと、先に知っておきたかったことを、順番に全部書きます。派手な成功談ではなく、地味だけど効くところの話です。

まず全体像:独立前にやることは、この5つ

細かい手続きの前に、大枠を先に置いておきます。優先度の高い順です。

  1. お金の防衛ライン(生活防衛資金・入金までの時間差への備え)
  2. 税務・会計の体制(開業届・会計ソフト・税理士をどうするか)
  3. 信用の器(屋号・法人・住所・銀行口座)
  4. 仕事の取り方(最初の案件をどこから取るか)
  5. 人脈と発信(独立後に効いてくる、いちばん地味で大事なもの)

順番に、ぼくの体験を交えて書いていきます。

1. お金の防衛ライン|独立で最初に詰むのは「入金の遅さ」

独立して最初に驚いたのは、売上が立っても、お金がすぐには入ってこないことでした。請求書を出して、入金は翌月末、ときには翌々月。会社員の「毎月25日に必ず振り込まれる」がどれだけ守られた世界だったか、身に染みました。

だから、独立前にまずやるべきは、生活費の半年分を現金で確保しておくことです。これは何より優先します。売上の見込みより、手元の現金です。

それでも、大きな案件の入金が遅れて資金繰りが一瞬あやうくなることはあります。ぼく自身、クライアントの支払いが遅れて肝を冷やしたことがありました。そういうときの逃げ道として、ファクタリング(請求書を先に現金化する仕組み)の存在だけは、独立前に知っておいて損はありません。使わずに済むのが一番ですが、知っているだけで心の余裕が変わります。

→ 資金ショートしかけた実体験は「クライアントが払ってくれない──ファクタリングという選択肢」に詳しく書きました。

2. 税務・会計の体制|ここをケチると、あとで一番高くつく

独立して一番「先にやっておけばよかった」と思ったのが、税務・会計の体制づくりです。ここは、独立直後のいちばん忙しい時期に後回しにしがちで、そして後回しにすると確定申告の時期に地獄を見ます。

会計ソフトは、独立前に決めて動かし始める

開業したら、まず会計ソフトです。freeeとマネーフォワードが二大巨頭で、ぼくは両方さわって決めました。どちらがいいかは人によりますが、大事なのは「開業した初月から入力を始める」こと。後からまとめてやろうとすると、必ず挫折します。

その手前の「開業届そのもの」も、今はオンラインで無料で作れます。税務署に何を出せばいいか調べる時間がもったいないので、フォームに沿って埋めるだけのサービスを使うのが早いです。ぼくが独立した頃にこれがあれば、と思います。

開業届を無料でオンライン作成|マネーフォワード クラウド開業届を見てみる

開業届の作成サービスは他にもあります。会計ソフトも弥生で揃えたいなら、弥生の開業・起業ナビなら開業届から会社設立の書類まで無料で作れます。

→ freeeとマネーフォワードを独立3年目のぼくが比較した話は「フリーランス・一人法人の会計ソフトはfreeeとマネーフォワードどちらがいい?」にまとめています。

税理士は「必須ではない、でも早いほうがいい」

「フリーランスに税理士っているの?」とよく聞かれます。ぼくの答えは、売上が立ち始めたら早めに入れたほうがいいです。理由は、節税の設計は「後から」ではなく「先に」やらないと効かないからです。決算が終わってから相談しても、打てる手はほとんど残っていません。

とはいえ、いきなり高い顧問契約はハードルが高い。段階に合わせて、こう選ぶのが現実的です。

→ なぜ税理士を入れたか、その判断の話は「独立したら税理士は必須。ぼくが税理士ドットコムをすすめる理由」に書いています。

3. 信用の器|屋号・法人・住所を、どう構えるか

独立すると、あなたは「個人」ではなく「事業者」として見られます。そのとき効いてくるのが、信用の器です。

自宅住所を、そのまま公開したくない問題

意外な盲点がこれです。独立すると、請求書・契約書・名刺・ホームページに「住所」を書く場面が一気に増えます。フリーランスや一人法人だと、それが自宅の住所になってしまう。ぼくもここは悩みました。自宅がそのままネットに載るのは、防犯面でもプライバシー面でも避けたい。

その解決策がバーチャルオフィスです。事業用の住所を借りて、自宅を晒さずに済ませる。法人登記に使えるところもあります。月1,000円前後から借りられるので、独立の器を整えるうえで、地味に効くインフラです。用途と予算で選べばよくて、代表的なところを挙げておきます。

  • 都内一等地の住所を、とにかく安く → 月990円〜のレゾナンス
  • ネットショップ運営もするなら → BASEや17LIVEも使うNAWABARI
  • まず標準的なところからバーチャルオフィス1
  • 大手グループの安心感で選ぶなら → 月660円〜のGMOオフィスサポート。GMOインターネットグループの運営で、事業用の銀行口座やドメインを同じグループで揃えたい人にも向いています。ただし最安の660円プランは住所の利用だけで、法人登記に使うなら月1転送プラン以上が必要です。ここは見落としやすいので、登記の予定があるならプラン選びに気をつけてください

もうひとつ、意外と見落とすのが電話番号です。名刺や請求書に自宅の番号は載せたくない、でも仕事用の番号は欲しい。今はスマホアプリで03や050のビジネス番号を持てるサービスがあります。住所と同じで、これも「自宅を切り離す」ための地味なインフラです。

スマホで03/050のビジネス番号を持つ|03plusを見てみる

個人事業か、法人か

ぼくは最初から合同会社(tiny)にしました。ただ、これは全員におすすめするものではありません。売上規模が小さいうちは個人事業のほうが身軽です。「取引先に法人であることを求められるか」「売上が一定を超えて節税メリットが出るか」で判断するのが現実的です。ここは税理士に相談すると早いです。

法人でいく、と決めたら、設立の書類づくりもオンラインで完結します。定款や登記書類をゼロから調べると心が折れるので、フォームに沿って作れるサービスを使うのが早いです。個人事業なら先に挙げた開業届のサービス、法人ならこちらが対応します。

会社設立の書類を無料で作成|マネーフォワード クラウド会社設立を見てみる

書類づくりまで自分でやるのが不安なら、設立を代行してもらう手もあります。手続きだけを実質0円(実費のみ)で任せたいなら0円創業くん、設立後の税務顧問まで最初から相談したいなら会社設立専門の税理士法人「経営サポートプラスアルファ」が候補です。書類作成まで自分でやるならマネーフォワード、丸ごと任せたいなら代行、という使い分けです。

事業用の銀行口座は、最初に分ける

意外と後回しにしがちですが、事業のお金とプライベートのお金は、最初から別の口座に分けてください。混ざると、確定申告のときに本当に地獄を見ます。独立直後にこそ、事業専用の口座をひとつ作っておくと、あとの会計がまるで楽になります。

フリーランスや一人法人に人気なのが、ネット完結型の事業用口座です。ぼくのまわりでも使っている人が増えているのがGMOあおぞらネット銀行。法人・個人事業主向けの口座を来店なしでオンラインで開設でき、振込手数料も安く、freeeやマネーフォワードといった会計ソフトとの連携もスムーズです。屋号での口座開設にも対応しています。独立の器を整えるうえで、住所・電話と並ぶ地味に効くインフラです。

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4. 仕事の取り方|最初の一件を、どこから取るか

準備が整っても、仕事がなければ独立は続きません。そして独立直後にいちばん怖いのが、この「最初の一件」です。

ぼくの場合は、会社員時代のつながりから最初の仕事をもらいました。でも、それだけに頼るのは危うい。案件を探せる場所を、複数持っておくことが精神安定剤になります。

案件検索サービスはエンジニア向けだと思われがちですが、マーケター・コンサル・Webディレクター・デザイナーの案件も扱っています(フリーランスボードの場合、2026年7月時点でコンサルタント19,783件、Webディレクター25,761件、マーケター2,500件)。案件の相場観を掴むだけでも、独立前に一度登録して眺めておく価値があります。

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→ マーケターがどう最初の一件を取るかは「マーケターが副業で最初の1件を取るまで」に体験ベースで書きました。

5. 人脈と発信|独立後にいちばん効く、地味な資産

最後に、いちばん地味で、いちばん効いた話をします。独立してわかったのは、仕事は「探す」より「向こうから来る」ほうが圧倒的に強いということでした。そしてそれを作るのが、人脈と発信です。

会社員時代のぼくは、正直、発信をサボっていました。名刺の肩書きがあれば仕事が来たからです。でも独立すると、肩書きは消えます。残るのは「この人は何ができる人か」が外から見えているかどうか。だから独立前から、SNSでもブログでも、自分の考えを外に出しておくことを、もっと早く始めればよかったと思っています。

→ この話は「独立してわかった「人脈が全て」の現実」に深く書いています。

まとめ:独立は「飛ぶ前の仕込み」で9割決まる

もう一度、やることリストを置いておきます。

  1. お金:生活費の半年分を現金で。ファクタリングの存在は知っておく
  2. 税務・会計:会計ソフトは初月から。税理士は軽いところから早めに
  3. 信用の器:住所はバーチャルオフィスで守る。法人化は税理士と相談
  4. 仕事:案件を探せる場所を複数持っておく
  5. 発信:肩書きが消える前に、自分を外に出しておく

独立は、勢いで飛ぶものだと思われがちです。でもぼくの実感は逆で、飛ぶ前の地味な仕込みが、独立後の生き死にを決めます。派手ではないけれど、ここを整えた人から、独立はうまくいきます。

この記事が、あなたの「飛ぶ前の準備」の地図になればうれしいです。ひとつずつでいいので、動かせるところから始めてみてください。

→ 独立するかどうかの手前で迷っている人は、まず「マーケターの独立・副業ロードマップ」から読むのがおすすめです。

独立後の健康保険と年金の手続きは、別途まとめました。独立したら保険証はどうなるのか(任意継続は退職から20日以内が期限)と、独立するときのiDeCo、そしてフリーランスの確定申告 完全ガイドです。

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