キャリパトは、キャリアの方向性を自分で決められる状態をつくる、有料のキャリア戦略プログラムです。料金は「キャリア戦略設計プログラム」が税込33万円、「キャリア戦略実践プログラム」が税込27.5万円で、別途入会金が5.5万円かかります。
決して安くはありません。でも、博報堂とアクセンチュアで後輩や同僚のキャリア相談を受けてきたぼくから見ると、キャリパトのいちばんの特徴は値段ではなく、「やりたいこと」や「目標設定」から始めないことです。「やりたいことが分からない」と相談してくる人に、「やりたいことは何?」と聞き返しても答えは出てきません。キャリパトはそこを、過去の経験を分解するところから始めます。
- 年収や待遇は悪くないのに、なぜか満足できない30〜40代 → キャリパトが合います
- 転職エージェントに登録したが、求人選びに違和感がある人 → 求人の前に判断の基準をつくる場所として向いています
- 今すぐ求人を紹介してほしい人 → キャリパトは求人紹介のサービスではありません。転職エージェントを選んでください
まずは担当者と話してみて、プログラムが自分に合うかを確かめる流れです。
キャリパトとは?「選択できる自分」になるためのキャリア戦略プログラム
キャリパトは、株式会社Your Patronum(ユアパトローナム)が提供するキャリア戦略プログラムです。公式サイトでは「2ヶ月で選択できる自分になる」と掲げています。
代表の森数美保さんは、JAC Recruitmentの新卒1期生として最年少でマネージャーを経験し、その後Misoca(現:弥生)、キャスター、ミライフで採用・人事・事業経営に携わってきた人です。キャスターでは執行役員を務めました。累計数千人以上のキャリア支援に関わってきた経験をもとにメソッドを設計していて、書籍「「何者でもない自分」から抜け出すキャリア戦略」も出版しています。
| 項目 | 内容(2026年10月時点・公式サイトより) |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社Your Patronum |
| サービスの型 | キャリア戦略プログラム(求人紹介ではない) |
| 担当 | 企業人事・採用・事業経営の経験を持つ「キャリア戦略家(パトローナム)」。担当者を選べる |
| 形式 | 個別オンラインセッション+事前ワーク+動画学習 |
| 相談できること | 現職での評価アップ・転職活動・副業・異動・ライフイベント後のキャリア再設計 |
キャリパトの料金
| プログラム | 料金(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| キャリア戦略設計プログラム(自己理解) | 33万円 | 個別オンラインセッション5回(60分/回)・サポート期間90日。棚卸しから戦略設計まで行い、「自分企画書」を作成 |
| キャリア戦略実践プログラム(選べる自分) | 27.5万円 | 個別オンラインセッション5回(60分/回)・サポート期間90日。判断軸を言語化し、行動と振り返りを伴走 |
| 入会金 | 5.5万円 | プログラム料金とは別 |
担当者を指名する場合は別途指名料がかかります。クレジットカード払いと分割払いに対応しています。最初の相談は無料で受けられる担当者がいますが、代表の森数さんとの初回面談は2万円です。無料で見られる動画学習コースも用意されています。
キャリパトのメソッド|過去を「ピース化」して判断の基準をつくる
キャリパトの方法は、ひとことで言えば過去の経験を細かく分解して、ラベルを貼り直すことです。うまくいった仕事、しんどかった仕事、なぜか夢中になれた仕事。それをピースに分けて名前をつけていくと、自分が何を大事にしていて、どんな環境で力を出せるのかが見えてきます。
この順番は、マーケティングの調査に近いと思いました。生活者に「何が欲しいですか」と聞いても、本当の答えはまず出てきません。過去の行動を聞いて、そこから欲しいものを読み取る。人は未来の希望より、過去の行動のほうが正直です。キャリアも同じで、やりたいことを無理に探すより、やってきたことを読み解くほうが、ずっと確かな手がかりになります。
プログラムの流れは、自己理解 → ありたい姿の具体化 → アクションの3段階です。最後には「自分企画書(最強の職務経歴書)」をつくります。転職するなら職務経歴書として使えるし、転職しないなら次のキャリアを考える指針になります。
転職エージェントとは何が違う?
キャリパトは転職エージェントではありません。求人を紹介するサービスではなく、キャリアの判断の基準をつくるプログラムです。
| 比べる点 | キャリパト | 転職エージェント |
|---|---|---|
| 目的 | キャリア戦略と判断の基準をつくる | 求人を紹介して転職を支援する |
| 費用 | 利用者が支払う(有料プログラム) | 求職者は無料(企業側が報酬を払う) |
| 転職しない結論 | ふつうにあり得る | 構造上、転職を前提に進みやすい |
| 扱うテーマ | 転職・現職での評価・副業・異動・ライフイベント | 主に転職 |
マーケターのぼくがいつも確かめるのは「このサービスは誰のお金で動いているか」です。利用者がお金を払うサービスは、利用者の納得に向かって動きます。転職するかどうか決めていない段階なら、求人より先に判断の基準をつくるほうが、順番として合っていると思います。キャリアコーチング全般の考え方はキャリアコーチングは意味ない?でも書いています。
キャリパトの気をつけたいところ
- 費用がかかる:プログラムは税込27.5万〜33万円に入会金5.5万円です。費用に見合うかは、初回の相談で中身を確かめてから決めてください
- 求人の紹介はない:転職先を探すのは自分か、別の転職エージェントです。キャリパトのFAQでも、転職エージェントとの並行利用について案内があります
- 受け身では成果が出にくい:事前ワークと動画学習を組み合わせたプログラムです。セッションの外で自分の経験を振り返る時間が取れる人のほうが、得るものは大きくなります
キャリパトが向いている人
- 「やりたいことが見つからない」「このままでいいのか」と感じている30〜40代
- 年収や待遇は悪くないのに、なぜか仕事に満足できない
- 結婚・出産・介護・パートナーの転勤で、キャリアの方向性に迷っている
- 転職エージェントに登録したが、求人選びに違和感がある
- 自分の強みや市場価値を言葉にできていない
- 転職だけでなく、今の会社での評価や社内キャリアも考えたい
自分の強みを言葉にする作業は、一人でもある程度はできます。やり方はマーケターの市場価値の測り方にも書きました。そのうえで、一人では同じところをぐるぐる回ってしまう人に、プロと並走する価値があります。
申し込みの流れ
- 相談の申し込み:公式サイトのフォームから申し込みます。いきなり相談するのが不安な人は、無料の動画学習コースから始めることもできます
- 相談の実施:キャリアの悩みを担当者に話します
- プログラムの検討・申し込み:相談のあとに、本プログラムに参加するかを検討します
相談の前に、「これまでで一番時間を忘れた仕事」と「一番しんどかった仕事」を一つずつ書き出しておくのがおすすめです。キャリパトのメソッドは過去の分解から始まるので、その材料を持っていくと、初回から話が深くなります。
よくある質問
キャリパトの料金はいくらですか?
キャリア戦略設計プログラムが税込33万円、キャリア戦略実践プログラムが税込27.5万円です。別途入会金5.5万円がかかり、担当者を指名する場合は指名料がかかります(2026年10月時点)。
キャリパトは転職エージェントですか?
違います。求人紹介ではなく、キャリア戦略を設計するプログラムです。転職するかどうかを決める前の段階から使えます。
転職するか決めていなくても相談できますか?
できます。キャリパトは現職での評価アップや社内キャリア、副業、異動など、転職以外のテーマも扱っています。
転職エージェントと併用できますか?
できます。キャリパトで判断の基準をつくり、求人探しは転職エージェントで進める、という使い分けができます。マーケ職のエージェント選びはマーケター向け転職エージェントの選び方を参考にしてください。
支払い方法は?
クレジットカード払いと分割払いに対応しています。
まとめ|やりたいことは、探すより読み解く
「やりたいことが分からない」は、怠けているからではありません。未来から考えようとしているから、答えが出ないだけです。過去の経験の中には、自分が何を大事にしてきたかの手がかりが、もう全部あります。
キャリパトは、その手がかりを一緒に読み解いてくれるプログラムです。費用はかかるので、まずは相談で中身と相性を確かめてから決めればいい。自分の判断の基準が一つできるだけで、転職するときも、残るときも、迷い方が変わると思います。
※料金・プログラム内容は2026年10月時点のキャリパト公式サイトの情報です。