最終更新:2026年10月18日
BingとIndexNowの設定とは、ChatGPTの検索に引用される候補に自分のページを入れておくための作業です。ChatGPTの検索が引用したページの87%超が、同じ質問でのBingの上位20位以内と一致していたという調査があり、Bingに登録されていないページは、ChatGPTの検索でも候補に入りにくいと考えられます。やることは、Bing Webmaster Toolsへのサイト登録と、ページの更新をその場で検索エンジンに知らせるIndexNowの導入の2つです。WordPressなら、IndexNowは公式のプラグインで済みます。この記事では、3つの仕組みの関係を一覧表にしたうえで、調査の数字の読み方、登録とIndexNowの手順、実務での注意点までを書いていきます。
BingとIndexNowとは?ChatGPT検索との関係を一覧で
Bing Webmaster Toolsは、マイクロソフトの検索エンジンBingに自分のサイトを登録し、登録の状況や検索での表示を確かめるための管理画面です。IndexNowは、ページを追加・更新・削除したことを、参加している検索エンジンにその場で知らせる共通の仕組みです。
Googleでいえば、Bing Webmaster Toolsがサーチコンソールにあたります。IndexNowは、検索エンジンが巡回してくるのを待つ代わりに、こちらから「このページが変わった」と通知する仕組みです。ChatGPTの検索と関わる仕組みを、ひとつの表にまとめます。
| 仕組み | 運営・参加 | 役割 | ChatGPTの検索との関係 |
|---|---|---|---|
| Bing Webmaster Tools | マイクロソフト | サイトの登録、サイトマップの送信、登録状況と検索での表示の確認 | ChatGPTの検索と重なりが大きいBingに、自分のページが載っているかを確かめる入口 |
| IndexNow | Bing・Naver・Seznam.cz・Yandex・Yepなどが参加する共通の仕組み | 追加・更新・削除したURLを、検索エンジンに通知する | 新しい記事や書き直しを、Bingに早く伝える |
| サイトマップ | 自分のサイト | サイトにあるページの一覧を、検索エンジンに渡す | Bing Webmaster Toolsに送信して、ページの見落としを減らす |
| OAI-SearchBot | OpenAI | ChatGPTの検索機能の結果にサイトを表示するためのクローラー | robots.txtで止めると、ChatGPTの検索の回答には表示されなくなる |
表の上の3つはBingの側の準備で、最後の1つはChatGPTの側の入口です。OpenAIのクローラーの説明では、OAI-SearchBotを拒否したサイトはChatGPTの検索の回答に表示されず、ナビゲーション用のリンクとして出ることがあるだけだと書かれています。Bingの準備をいくら整えても、この入口を閉じていれば意味がありません。
IndexNowの公式サイトに参加先として挙がっているのは、Bing・Naver・Seznam.cz・Yandex・Yepで、最終更新日の時点でGoogleは入っていません。Googleに向けた登録やサイトマップは、これまでどおりサーチコンソールで行います。検索に載るための土台の考え方はSEOとは?何の略かとSEO対策の3種類、AI検索との関係で書きました。
ChatGPT検索の引用はBingの上位と重なる──調査の数字と読み方
ChatGPTの検索が引用したページは、Bingの検索の上位と大きく重なっています。マーケティング会社のシアー・インタラクティブ(Seer Interactive)が2025年2月6日に公開した調査では、ChatGPTの検索の引用の87%超が、同じ質問をBingで検索したときの自然検索の上位20位以内と一致していました。
調査の中身を、表にまとめます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出典 | シアー・インタラクティブ「SearchGPTの引用の87%がBingの上位と一致」(2025年2月6日・英語) |
| 調べた範囲 | 約100の質問と、ChatGPTの検索が出した500件超の引用。同じ質問をBingとGoogleで検索し、引用と検索結果のURLが完全に一致するかを照合 |
| Bingとの一致 | 87%超がBingの上位20位以内と一致。多くは上位10位以内で、11〜20位にも散らばっていた |
| Googleとの一致 | 56%。一致したページの順位は中央値17位、平均28位 |
| 著者の断り | 100問という限られたサンプルなので、結果は方向を示すもの。長く複雑な質問では、ChatGPTが検索語を短く言い換えている可能性がある |
この数字を読むときに外せない点が三つあります。一つ目は、これが一致の割合を数えた観察である点です。Bingで上位に入れば引用される、という因果を確かめたものではありません。二つ目は、調べたのが2025年初め、ChatGPTの検索がまだSearchGPTと呼ばれていた頃のものだという点です。三つ目は、Googleとも56%が一致していて、Googleの評価も無関係ではないことです。
では、ChatGPTはなぜBingと重なるのか。OpenAIはChatGPTの検索のヘルプで、関連する回答を出すために他社の検索プロバイダーと組むことがあり、そのとき質問を検索語に書き換えて送ると説明しています。検索プロバイダーのプライバシーポリシーとして案内しているのは、マイクロソフトなどのものです。どの質問でどの検索プロバイダーを使うかまでは、ぼくが確認した範囲では公開されていません。
ここから言えるのは、Bingに載っていないページは、ChatGPTの検索で候補に入る機会をかなり失う、ということまでです。逆に、調査でも1割強の引用はBingの上位と一致していなかったので、Bingの登録は引用の約束にはなりません。クリックされない検索が増えるなかで、引用されることの意味はゼロクリック検索とは?割合の出典とAI時代の対策でまとめました。
Bing Webmaster Toolsの登録手順──サーチコンソールから取り込むのが早い
Bing Webmaster Toolsへの登録は、Googleのサーチコンソールで所有権を確認済みのサイトなら、取り込みの機能を使うのがいちばん早い方法です。取り込みでは、確認済みのサイトの一覧と、サーチコンソールに送信済みのサイトマップが引き継がれます。アクセス解析のデータは取り込まれません。
手順を、上から順に並べます。
| 手順 | やること | 補足 |
|---|---|---|
| 1. サインイン | Bing Webmaster Toolsの画面からアカウントでサインインする | 取り込みを使う場合は、次の手順でGoogleのアカウントへのサインインも必要になる |
| 2. サイトを追加 | 「サーチコンソールから取り込む」か「URLを入力して手動で追加する」を選ぶ | 取り込みはサーチコンソールの閲覧だけの権限を使い、確認状況とサイトマップを定期的に同期する |
| 3. 所有権の確認 | 手動で追加した場合は、下の表の方法から一つ選ぶ | 取り込んだサイトは自動で確認済みになる |
| 4. サイトマップの送信 | sitemap.xmlのURLを登録する | 取り込みの場合は、サーチコンソールに送ったものが引き継がれる |
| 5. データを待つ | レポートに数字が出るまで待つ | 管理画面の案内では、反映まで最大48時間ほどかかる |
手動で追加したときの所有権の確認は、Bing Webmaster Toolsのヘルプで次の4つが案内されています。
| 確認の方法 | やり方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| DNSの自動確認(Domain Connect) | 案内に沿ってDNS事業者の管理画面にログインすると、確認用のCNAMEが自動で追加される | この仕組みに対応したDNS事業者を使っている人。対応していなければ選択肢に出ない |
| XMLファイル | BingSiteAuth.xmlをダウンロードし、サイトのルートに置く | サーバーにファイルを置ける人 |
| メタタグ | 表示されたタグを、トップページのhead内に貼る | WordPressのテーマやプラグインでheadを編集できる人 |
| CNAMEレコード | ドメインの管理画面で、指定されたCNAMEレコードを追加する | ドメインのDNS設定を自分で触れる人 |
サーチコンソールとつないだ取り込みは、あとからGoogle側の権限を外すと、確認をやり直す必要が出てきます。長く使うつもりなら、取り込みで始めたあと、メタタグかDNSでも確認を足しておくと安心です。
IndexNowの仕組みと設定方法──WordPressは公式プラグインで済む
IndexNowの設定は、キーと呼ぶ文字列をサイトに置き、更新したURLとそのキーを送るだけです。WordPressなら、BingのWebmasterチームが作った公式の「IndexNow Plugin」を入れると、キーの作成から送信までが自動で行われます。
手で設定する場合の仕様は、IndexNowのドキュメントに次のように書かれています。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| キー | 8〜128文字。使えるのは英字・数字・ハイフンだけ |
| キーの置き場所 | サイトのルートに「キー.txt」という名前のファイルを置き、中身にキーを書く方法が強く推奨されている |
| 1件ずつ送る | URLとキーを付けて、検索エンジンの「/indexnow」にGETで送る |
| まとめて送る | ホスト名・キー・URLの一覧をJSONにしてPOSTで送る。1回に最大1万件 |
| ほかの検索エンジンへの共有 | 参加する検索エンジンの一つに送れば、ほかの参加エンジンにも自動で共有される |
| 返ってくる応答 | 200は受付完了、202は受付済みでキーの確認待ち、403はキーが無効、422はURLとサイトが合わない、429は送りすぎ |
WordPressでの設定は、公式プラグインのページの手順どおり、次の5つで終わります。
- WordPressの管理画面にログインする
- 「プラグイン」から「新規追加」を開く
- 「IndexNow Plugin」を検索してインストールする
- 「有効化」を押す
- 設定の中にできたIndexNowの画面を開き、「Let’s Get Started!」を押す
これで、ページを公開・更新・削除するたびに、裏側でURLが送られるようになります。キーはプラグインが自動で作ってサイトに置き、送り先は参加エンジン共通の窓口です。最新の版(1.0.4)では、noindexを指定したページを送らないようにページのHTMLとヘッダーを確かめる機能や、特定のURLを送信から外す機能も入っています。プラグインの画面で見られる送信履歴は、直近の成功20件と失敗20件までです。
誤解しやすいのは、送ったURLが必ず検索に載るわけではない点です。プラグインの説明にも、インデックスするかどうかは各検索エンジンの判断だと書かれています。IndexNowは「見に来て」と知らせる仕組みで、「載せて」と頼む仕組みではありません。
実務での注意点──登録しても、引用されるとは限らない
Bingへの登録とIndexNowは、ChatGPTの検索で候補に入るための入口で、引用そのものを約束するものではありません。入口を開けたあとに見るべきなのは、Bingにどの形のURLが載っているかと、ページの中身が答えとして使える形になっているかの二つです。
ぼくは2026年7月に、自分のブログyosooi.jpを実地で監査しました。robots.txtはAIのクローラーを含めて全部許可していて、AIボットを名乗ってアクセスするテストもすべて正常に返っていました。入口は開いていたわけです。それでも、Bingのインデックスを使っている検索エンジンのDuckDuckGoで調べると、http版のURLが重複して登録されていました。httpからhttpsへの転送が設定されておらず、http版のページが自分自身を正規のURLだと名乗っていたのが原因です。同じ記事が二つのURLに分かれて載っている状態でした。
この転送の設定は、2026年10月の時点で直してあります。ただ、白状すると、Bing Webmaster ToolsとIndexNowの確認は、監査の改善計画では後半の項目に回していました。ChatGPTの検索がBingと重なるなら、Bingでの載り方の乱れは、そのままChatGPTの側の候補の乱れになります。
登録が終わったら、次の表の順に確かめておくと抜けがありません。
| 確かめること | 見る場所 | 理由 |
|---|---|---|
| OAI-SearchBotとBingbotを止めていないか | サイトのrobots.txt | OpenAIの説明では、robots.txtの変更が検索の結果に反映されるまで約24時間かかる |
| http版や末尾の違うURLが重複して載っていないか | Bing Webmaster Toolsのインデックスの状況、Bingでの「site:」検索 | 同じ記事が複数のURLに分かれると、評価も分かれる |
| サイトマップが読み込めているか | Bing Webmaster Toolsのサイトマップの画面 | robots.txtでサイトマップを止めていると、取得できない |
| IndexNowの送信が成功しているか | プラグインの送信履歴、Bing Webmaster ToolsのIndexNowの画面 | キーのファイルが消えると、403で失敗し続ける |
| AIの回答で引用されているか | Bing Webmaster ToolsのAI Performance | CopilotなどでどのURLが引用されたかを確かめられる |
最後のAI Performanceは、2026年2月10日にBingが公開プレビューとして発表した機能です。マイクロソフトのCopilot、BingのAIによる要約、一部の提携先で、自分のサイトが出典として表示された回数や、引用されたページ、AIが情報を探すときに使った検索語を見られます。ただし、対象はマイクロソフトの側のAIと一部の提携先で、ChatGPTの引用数がそのまま出るものではありません。検索語のデータも、全体の一部を抜き出したものです。
同じ発表でBingは、引用されやすくする方向として、はっきりした見出し・表・FAQで要点を見つけやすくすること、例やデータや出典で主張を支えること、更新して内容を新しく保つことを挙げ、IndexNowで変更を早く知らせることをすすめています。登録の作業は一度で終わりますが、引用されるかどうかを決めるのは、結局ページの中身のほうです。中身の整え方はLLMOとは?で書きました。
BingとIndexNowに関するよくある質問
IndexNowを入れれば、Googleにも早く載りますか?
載りません。IndexNowの公式サイトに参加先として挙がっているのはBing・Naver・Seznam.cz・Yandex・Yepで、最終更新日の時点でGoogleは入っていません。Googleには、これまでどおりサーチコンソールとサイトマップでページを知らせます。
Bing Webmaster Toolsに登録しないと、ChatGPTに引用されませんか?
登録は引用の必須条件ではありません。Bingは登録がなくてもページを巡回して見つけます。登録の意味は、Bingにどう載っているかを確かめられることと、サイトマップを渡して見落としを減らせることです。ChatGPTの側では、robots.txtでOAI-SearchBotを止めていないことが前提になります。
WordPressにIndexNowのプラグインを入れたら、あとは何をすればいいですか?
有効化して開始のボタンを押せば、あとは記事の公開や更新のたびに自動で送られます。ときどきプラグインの送信履歴で失敗が続いていないかを見て、Bing Webmaster ToolsのIndexNowの画面でも受け付けられているかを確かめれば十分です。載るかどうかは各検索エンジンの判断なので、送った件数より、Bingでの載り方を見るほうが大事です。
ChatGPT検索の引用の87%がBingというのは本当ですか?
シアー・インタラクティブの2025年2月の調査で、ChatGPTの検索の引用の87%超が、同じ質問でのBingの上位20位以内と一致していました。ただし約100の質問の小さな調査で、著者も方向を示す結果だと断っています。一致を数えた観察で、Bingで上位にすれば引用されるという因果を示したものではありません。
おわりに──候補に入っていないページは、選ばれようがない
ChatGPTに自分のページが出てこないとき、多くの人は書き方を疑います。見出しを変え、表を足し、出典を増やす。それも必要な作業です。でも、その前に確かめたいのは、ChatGPTが答えを探しに行く場所に、自分のページがそもそも置かれているかどうかです。
ChatGPTに選ばれないのではない。選ばれる候補に入っていないだけ。
BingとIndexNowの設定とは、候補の名簿に自分の名前を正しく書いておく作業だと思っています。一度登録すれば、あとは自動で動きます。すぐ終わるこの作業を後回しにしていたのは、ぼく自身です。書く前に、一度だけ入口を見に行ってほしいと思います。