ABABA(アババ)は、どこかの企業の最終面接まで進んだ就活生だけが登録できる、新卒向けのスカウトサービスです。最終面接まで進んだ実績を見た企業から、ESや一次面接が免除されたスカウトがLINEに届きます。
ぼくがこのサービスを画期的だと思うのは、就活でいちばん報われない瞬間を、次の選考の入口に作り替えている点です。最終面接で落ちると、それまで数か月かけた努力は普通なら何も残りません。ABABAは、最終面接まで進んだ事実そのものを、他社が評価できる実績として扱います。
ぼくは博報堂で13年、アクセンチュアで5年働き、面接する側に座ったこともあります。採用する側から見ても、この仕組みは筋が通っていると思います(情報は2026年10月時点のものです)。
- 最終面接まで進んだけれど落ちてしまった就活生 → ABABAがいちばん効きます
- 最終面接の結果待ちで、落ちたときの次の手を用意しておきたい人 → 結果を待たずに登録できます
- まだ一次面接にも進んでいない就活序盤の人 → 登録条件を満たさないので、別の就活サービスが先です
ABABAとは?最終面接まで進んだ学生だけが登録できるスカウトサービス
ABABAは、他社の最終面接まで進んだことを証明した学生に、企業が選考を短縮したスカウトを送るサービスです。一般的なスカウトサイトが学歴やガクチカで学生を見るのに対して、ABABAは最終面接まで進んだ選考の過程を評価の材料にします。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社ABABA |
| 登録できる人 | 他社の最終面接まで進んだ新卒就活生 |
| 登録に必要なもの | 「最終面接」「内定」などの文言と社名が載った、選考結果や案内メールのスクリーンショット |
| 届くスカウト | 94%がES・一次面接などの選考をカットしたもの。平均25通 |
| スカウトの受け取り | LINEで届く。企業ごとにマッチ度(A〜SS)が表示される |
| 導入企業・登録者 | 導入3,500社・累計登録者27.5万人 |
| 料金 | 学生は無料(企業側の成果報酬で運営) |
スカウト数・選考カット率・マッチ度表示はABABA公式サイト、導入社数と登録者数・料金体系はHRプロのサービス紹介ページの掲載内容です。
公式サイトには、登録企業として大手からベンチャーまでのロゴが並んでいます。

サービスの全体像は、公式チャンネルの解説動画がわかりやすいです。就活ライターのトイアンナさんが、仕組みと使い方を話しています。
なぜ「最終面接で落ちた」が評価になるのか
最終面接まで進んだ学生は、企業がESと複数回の面接で時間をかけて見極め、「能力は基準を満たしている」と判断した人だからです。
採用する側に座るとよくわかりますが、書類選考と一次・二次面接には、人事と現場の時間が相当かかっています。最終面接まで残るのは、その工程を全部くぐり抜けた一部の学生だけです。
それでも最終面接で落ちる理由は、能力より相性であることが多いです。ABABAの公式サイトでは、最終面接の候補者のおよそ半分が、カルチャーフィットの観点で不採用になると説明しています。A社の社風には合わなかったけれど、似た業界のB社には合う。そういう学生は普通にいます。
ABABAの仕組みは、A社がかけた選考の手間をB社が引き継げるようにしたものです。B社にとっては、ESや一次面接をやり直さずに、すでに一定の基準を超えた学生に会えます。学生にとっては、序盤の選考を飛ばしてもう一度勝負できます。
マーケターのぼくが画期的だと思う理由
不採用通知は、企業と学生のあいだで一番嫌われる接点です。ABABAは、その接点を「次の会社への推薦状」に変えました。マーケティングの目で見ると、ここが一番の発明だと思います。
ABABAが生まれたきっかけは、代表の久保さんが動画で話しています。親友が、一生を捧げたいとまで言っていた企業の最終面接に落ち、その慰め会で漏らした言葉が出発点だったそうです。
その言葉は「もう二度とあの企業の商品は買わない。」でした。
就活生は、選考が終わったあとも一人の生活者です。最終面接まで進むほどその会社を好きだった学生ほど、落とされたときの反動は大きくなります。企業は採用活動のたびに、自社のファンだった人を少しずつ失っているとも言えます。
ABABAには、企業が自社の不採用通知にABABAの案内を添える仕組みもあります(HRプロの紹介ページより)。落とした学生に次の選択肢を渡せるので、不採用の連絡が少しだけ優しいものになります。落とす企業、拾う企業、学生の三者にとって損がない設計です。
ぼくの就活を振り返ると、この仕組みのありがたさがわかる
ぼくの就活でいちばんしんどかったのは、相談できる人がいなかったことです。たまたま博報堂の夏のインターンに受かり、広告代理店を目指す仲間が50人ほどできて、そこで初めて就活の話ができました。そのまま博報堂に受かりましたが、もしあのインターンに落ちていたら今のキャリアはなかったと思うと、少しゾッとします。
就活は、一つの選考結果で次の道が大きく変わります。それなのに、落ちた選考で積み上げたものは、次の会社に何も引き継がれません。最終面接まで準備した企業研究も、面接で話した内容も、全部ゼロからやり直しになります。
面接する側にいたころ感じていたのは、会社のことを深く調べてきた学生ほど会話が続くことでした。最終面接まで進む学生は、たいていその解像度を持っています。それが一社の不採用で消えてしまうのは、学生にとっても、その学生に会えたはずの企業にとってももったいないことでした。
ABABAの注意点
画期的な仕組みですが、使う前に知っておきたい点もあります。
- 最終面接まで進まないと登録できない:就活序盤の人は使えません。最初の一社を選ぶ段階では、相談できる就活エージェントのほうが合います
- 証明のスクリーンショットが必要:最終面接の案内メールや結果メールは消さずに残しておきます
- プロフィールの非公開設定を忘れない:書類を出すときに「登録した企業にプロフィールを非公開にする」を選べば、登録した企業の人事からは見えなくなります
- スカウトが来る企業は選べない:登録企業には大手の名前もありますが、公式サイトの体験談には人材やSaaSのベンチャー企業に内定した例が多く載っています。大手一本で考えている人は、ほかのサービスと並行して使うのが現実的です
ABABAが向いている人・向いていない人
ABABAが一番効くのは、最終面接まで進んだ実績があり、志望業界を少し広げてもいいと考えている人です。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 最終面接で落ちて、次の手が見えなくなっている | まだ一次面接にも進んでいない |
| 学歴やガクチカより、選考の実績で見てほしい | 志望企業が1社に決まっていて、ほかは受けない |
| 研究やバイトで忙しく、ESを何十社も書く時間がない | 大手企業だけに絞って就活している |
| 似た業界で、自分に合う会社を広く見たい | スカウトを待つより、自分で応募先を選びたい |
就活序盤で相談相手がほしい人は、UZUZ新卒の評判と特徴にまとめた就活エージェントのほうが先に役立ちます。
ABABAに登録する流れ
登録は3ステップです。最終面接の案内が届いた時点で登録できるので、結果を待つ必要はありません。
- プロフィールを登録する:最終面接まで進んだ企業名、そこまでの選考の流れ、自分のプロフィールを入力する
- 必要書類を出す:「最終面接」の文言がある選考結果メールや案内メールのスクリーンショットを提出する
- スカウトを受け取る:実績を評価した企業から、選考が短縮されたスカウトがLINEに届く
登録してLINEを連携すると、特典として「就活攻略大全」などの資料も受け取れます。頻出の想定質問150問と面接の一問一答もついているので、スカウトが届く前の面接準備にも使えます。

最終面接が集中するのは、例年3〜6月です。その時期に最終面接の案内が来たら、その日のうちに登録しておくと、落ちたときにすぐ次へ動けます。秋採用で最終面接に進んだ人も、同じように使えます。
登録前から使える就活メディア「あばば大学」
ABABAは、就活生向けのメディア「あばば大学」も運営しています。登録しなくても読めるので、最終面接に進む前の就活生にも役立ちます。
扱っているテーマは、面接対策、ES・書類選考、適性検査、就活メールのマナー、就活スケジュールなどです。「就活の立て直し」「就活のメンタルケア」のカテゴリがあるのは、最終面接に落ちた学生を見てきたABABAらしいところだと思います。
最終面接の後に読みたいのが、最終面接の結果待ちがつらいときの記事です。内定した先輩179人のデータをもとに、結果を待つ間の不安への向き合い方をまとめています。ほかにも、人事の目線がわかるインタビュー、就活の体験談、漫画で読める「あばば漫画」まであります。先ほどのトイアンナさんの動画も、あばば大学のYouTubeチャンネルのものです。
よくある質問
ABABAは無料で使えますか?
学生は無料で使えます。企業が採用に成功したときに費用を払う成果報酬型で運営されています。
最終面接を受けた企業に、ABABAに登録したことはバレませんか?
書類を提出するときに「登録した企業にプロフィールを非公開にする」を選べば、その企業の人事からは情報が見えません。公式サイトでも、登録したことは企業に伝わらないと説明されています。
最終面接に落ちていなくても登録できますか?
できます。必要なのは最終面接まで進んだことがわかる書類なので、結果待ちの段階でも、内定が出たあとでも登録できます。
スカウトはどのくらい届きますか?
公式サイトでは、類似の企業から平均で25通のスカウトが届くと案内されています。そのうち94%が、ESや一次面接を免除したスカウトです。
まとめ:最終面接まで進んだ努力を、ゼロに戻さない

ABABAは、最終面接まで進んだ事実を、他社が評価できる実績に変えるサービスです。不採用通知が来た日を、次の選考が始まる日にできます。
最終面接の案内メールは、届いたら消さずに残しておきます。そして最終面接が決まった段階で登録しておけば、結果がどちらに転んでも次の一手が手元に残ります。
最終面接まで進んだのは、その会社に選ばれかけた証拠です。一社に落ちたことより、そこまで進めた自分のほうを信じていいと、ぼくは思います。