独立・フリーランス

一人で合同会社を設立したら、驚くほど簡単だった|独立前にやったことリスト

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ぼくは、経理や書類整理のようなバックオフィス作業がかなり苦手です。会社を作ることより、その後の事務作業を続けられるかのほうが不安でした。

でも40歳のとき、freee会社設立で定款を作り、出力された書類に沿って手続きを進めたら、思っていたよりずっとすんなりtiny合同会社を作れました。「法人化は自分には難しい」と身構えていたのに、気づいたら法人になっていた、という感覚に近かったです。

全部を自力で理解する必要はありませんでした。会社名を決め、住所とドメインを用意し、設立と会計はツールに頼る。判断できない税務は税理士に聞き、仕事が途切れたときの入口も先に持っておく。この記事では、バックオフィスが苦手なぼくが、独立前後に何を準備したのかを順番に書きます。

結論:独立前に用意したのは「会社」より、安心して働ける仕組みでした

一人で合同会社を設立する前に決めたことは、会社名、ドメイン、登記住所、設立方法、会計と税務、仕事の探し方です。

  1. 会社名を決める
  2. 会社名と同じドメインを確保する
  3. 法人登記に使う住所を決める
  4. freee会社設立で定款と登記書類を作る
  5. freee会計と税理士でバックオフィスを回す
  6. Anycrewに登録して、案件の入口を作る

手続きのチェックリストに見えるかもしれません。でも、ぼくにとっては全部「不安を減らす準備」でした。苦手を克服してから独立するのではなく、苦手なままでも仕事に集中できる形を先に作りました。

1. 会社名を決める|これから何年も名乗る、自分の意思

会社名は、登記のための記号ではありません。見積書にも請求書にも名刺にも入り、これから何年も自分が名乗り続ける名前です。

ぼくは「tiny合同会社」という名前に、小さな物語を積み重ねて仕事を作っていく意思を込めました。会社の規模を大きく見せるより、自分が大切にしたい仕事の姿勢をそのまま名前にしたかったんです。

ただ、自分のことになると、案外決められません。「この名前で本当にいいのかな…」と迷うのは普通だと思います。

候補はあるけれど決めきれない人や、自分らしい会社名が思いつかない人は、よそおいさんの楽屋で、よそおい脳が壁打ちします。名前だけを考えるのではなく、どんな事業を作りたいのか、どんな会社として覚えてほしいのかまで一緒に言葉にします。

2. 会社名が決まったら、ドメインを先に取る

会社名が決まったら、登記より先に同じ文字列のドメインが空いているか確認しました。登記が終わってから探して、欲しかったドメインがすでに取られていたら、会社名かURLのどちらかを妥協することになります。

ドメインがあると、会社のホームページだけではなく、自分の会社のメールアドレスを持てます。無料メールが悪いわけではありません。でも見積書を送り、取引先と契約を交わすとき、会社名とそろったメールアドレスがあることは、小さいけれど信用の一部になりました。

ぼくは、お名前.comを使いました。会社名の候補が決まった段階で、使いたい文字列が残っているかだけでも見ておくと安心です。

お名前.comで会社用ドメインを確認する

3. 登記住所を決める|自宅と会社を分ける選択肢

合同会社の設立登記では、本店所在地を決めます。法務省の案内でも、本店の所在場所は合同会社の登記事項に含まれています。だから、自宅を本店にするか、仕事用の住所を別に持つかは、会社を作る前に決めておく必要があります。

一人法人では自宅を本店にすることもできます。ただ、ぼくは仕事と生活の住所を分けておいたほうが安心だと思っています。ホームページ、契約書、請求書など、住所を書く場面は思っているより多いからです。

自宅とは別に法人登記へ使える住所が必要なら、バーチャルオフィスを先に契約し、その住所で会社設立を進める方法があります。郵便物の受け取り方や登記可否はプランによって違うので、申込前に確認が必要です。

バーチャルオフィス1で法人登記用の住所を確認する

4. freee会社設立で定款を作ったら、法人化のハードルが消えた

ぼくが会社設立でいちばん不安だったのは、定款と登記書類でした。聞き慣れない言葉ばかりで、何か一つ間違えたら手続きが止まりそうに見えたからです。

実際には、freee会社設立の画面に沿って会社名、住所、事業内容などを入力し、定款と必要書類を出力しました。あとは表示された順番で進めていく。ぼくの記憶では「いつの間にか法人化できていた」というくらい、身構えていた難しさとの落差がありました。

現在のfreee公式ガイドでも、会社設立の流れは「情報入力」「定款作成」「登記申請」「書類提出」の順に案内されています。合同会社は株式会社と違う部分もありますが、最初の入力で法人形態として合同会社を選び、そのまま手続きを進められます。

もちろん、freeeが自動で登記を完了してくれるわけではありません。資本金の払込みや登記申請、設立後の届出は必要です。でも、「次に何をすればいいか分からない」という状態がなくなるだけで、ぼくには十分でした。

freee会社設立で必要な手順を確認する

5. バックオフィスが苦手だから、freee会計に頼った

会社を作るより怖かったのは、作った後でした。請求書、経費、入出金、仕訳、決算。ぼくはこういう作業がかなり苦手です。

だから、全部を理解してから始めることは諦めました。苦手を克服するのではなく、苦手でも会社が回る仕組みにする。設立後の会計にはfreee会計を選びました。

マネーフォワードも実際に試しました。機能の優劣というより、ぼくにはfreeeのUIが個人向けのサービスに近く見えました。画面を開いたときに「これなら、ぼくでもできそう」と思えたんです。

会計に慣れている人なら、別の判断になるかもしれません。でもバックオフィスが苦手なぼくにとって、毎月触るツールは、高機能であることより、怖くないことのほうが大切でした。

freee会計を確認する

freeeとマネーフォワードを実際に試した違いは「フリーランス・一人法人の会計ソフトはどちらがいい?」で詳しく書いています。

6. 判断できない税務は、税理士ドットコムで人に頼る

会計ソフトを入れても、税務の判断まで自動になるわけではありません。これは経費にできるのか、役員報酬をどうするのか、決算までに何を決めるのか。一人で調べ始めると、それだけで本業の時間がなくなります。

ぼくは税理士ドットコムを使って、税理士を探しました。会計入力はツールに頼り、判断が必要な部分は人に頼る。この分け方にしてから、バックオフィスへの不安がかなり減りました。

税理士は、料金だけで決めると合わないことがあります。自分の業種や会社規模を理解してくれるか、質問しやすいか、クラウド会計に対応しているか。何人かと話したうえで選べることに意味がありました。

税理士ドットコムで相談先を探す

実際に税理士を探した話は「独立したら税理士は必須。ぼくが税理士ドットコムをすすめる理由」にまとめています。

7. Anycrewに登録して、仕事が途切れたときの入口を作った

独立直後は、来月も同じように仕事がある保証がありません。会社員の給与とは違い、案件が終われば売上も止まります。

ぼくは、仕事が途切れてから慌てないようにAnycrewへ登録しました。実際に何件か面談を受けましたが、結局そこから案件を受けることはありませんでした。

でも、登録した意味はありました。どんな案件があり、自分の経験がどれくらい求められるのか。面談を通じて、自分の市場価値を外から確認できたからです。

それに、「仕事がなくなっても、ここから探せる」と思えたことが安心材料になりました。案件を受けるかどうかは、話を聞いてから決められます。独立前後の不安定な時期には、選択肢を先に持っておくこと自体に意味があると思います。

Anycrewでフリーランス・副業案件を探す

8. お金の防衛ラインを決めておく

道具と仕事の入口を用意しても、入金までの時間差はなくなりません。請求書を出して、入金は翌月末。案件によっては、それより後になることもあります。

独立前に決めておきたいのは、「売上が何か月なくても生活できるか」です。ぼくは、売上の見込みより、手元に残っている現金を見るようになりました。会社員のときには感じなかった種類の不安でした。

生活費と会社の固定費を分け、何か月分の現金を残すか決める。入金が遅れた場合の手段も、使うかどうかとは別に知っておく。逃げ道が見えているだけで、焦って合わない仕事を受ける可能性を減らせます。

実際に入金が遅れて困ったときの話は「クライアントが払ってくれない──ファクタリングという選択肢」に書いています。

一人で合同会社を作るときによくある疑問

バックオフィスが苦手でも、一人で会社を作れますか?

ぼくは作れました。すべてを理解してから進めたのではなく、設立書類はfreee会社設立、日々の会計はfreee会計、税務判断は税理士という形で役割を分けました。苦手を放置するのではなく、苦手な自分が作業を抱え込まない仕組みにしました。

freee会計とマネーフォワードは、どちらが向いていますか?

ぼくにはfreee会計が合いました。個人向けサービスに近いUIで、「ぼくでもできそう」と思えたからです。ただ、使いやすさは経理経験や好みで変わります。無料で触れられる範囲を試し、毎月開くことが苦にならないほうを選ぶのがよいと思います。

フリーランス案件紹介サービスは、仕事があるうちに登録する意味がありますか?

ぼくにはありました。Anycrewで何件か面談し、案件は受けませんでしたが、自分の経験が市場でどう見られるかを確認できました。仕事が途切れたときの入口があることも、安心材料になりました。

会社設立後に税務署へ提出する書類はありますか?

あります。国税庁は、法人設立届出書を設立登記の日から2か月以内に提出するよう案内しています。会社の状況により、青色申告の承認申請書や給与支払事務所等の開設届出書などが必要になる場合もあります。期限や必要書類は会社ごとに異なるため、設立時点の国税庁の案内を確認し、判断に迷う場合は税理士へ相談するのが安心です。

苦手を克服しなくても、会社は作れました

会社を作る前のぼくは、法人化できる人は、会計や法律に詳しくて、細かい事務作業もきちんとできる人だと思っていました。

ぼくは、そのどれにも当てはまりません。バックオフィスは今でも苦手です。でも、会社名を決め、住所とドメインを用意し、定款はfreee会社設立で作りました。会計はfreee会計、税務は税理士、案件探しはAnycrewに頼りました。

できないことを一つずつ克服したのではありません。できないままでも回るように、道具と人に頼っただけです。

会社を作ることは、思っていたよりずっと静かな出来事でした。書類を出し、少し待って、気づいたらtiny合同会社ができていた。あのときのぼくと同じように「自分には難しそう」と感じている人に、この実感が少しでも届けば嬉しいです。

参考:法務省「合同会社の設立手続について」国税庁「新設法人の届出書類」freee会社設立 使い方ガイド(いずれも2026年7月15日確認)

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